驕りが衰退へ?

今回のUSAバスケットボールチームの敗退(まだ初戦ですけど)は、アメリカ全体を意味しているように思える。あまりにも長い間、敵がいなく、全部自分の思い通りになるという状態が続いた事で、自分を過信し、勝つ事があたりまえになり、少しでもうまくいかなくなると、全てがだめになってしまう。五輪チームも「勝つべき試合を落とした」といっているが、ブラウンが言う通り、「勝つべき試合」なんてなく、勝つためにはそれなりの準備が必要なのだろう。このままだと、もっと負けは続くといっているけど、確かにそうなのだろう。それに、天狗になっているアメリカの自信を粉砕するという意味において、アメリカの象徴であるバスケットボールで打ち負かされる事は、テロリストにとって喜ばしい事だろう。(逆に躍進を遂げる中国は、この大会を気にさらに成長の度合いを強めて、北京五輪で先進国の仲間入りを果たすのだろう)
逆に日本。体操総合の金で、すでにシドニーのメダル数にならんだらしいが、これは近い将来の日本の繁栄につながると思わずにはいられない。国際舞台という激しい競の中で、日本選手(20代)は高い精神力を見せ(勿論、そのための準備も行い)、勝利をつかんでいる。どんな国だって、時々ポッと出てきた人が金メダルを取ることはあるだろうが、今回の大会では、日本選手全体に強い精神を感じる事ができる。それに加え、選手達を見ていると確実に「国家」を意識している事が感じられる。北島などの水泳選手が、スタート前に胸の国旗を握り締めているが象徴的だし、金メダルを取った時に流れる君が代を聞いて入るときの、日本人選手の誇らし気な顔には、自分の中に流れている日本という国への所属の意識が垣間見れるのだ。
日本は確実に右翼化している。しかし、この右翼化というのは、戦争に直結するものではなく、戦後アメリカに取り除かれた「日本人である事への誇り」を取り戻している事に他ならない。その証拠に、国家としての尊厳をしめそうとする小泉総理を選んだのもそのような日本人だし、中国、韓国が人種差別者と批判する石原都知事愛国心に共感するのも日本人だし、領土問題、拉致問題等、最近立て続けに起きている事件に対する日本人の反応も、今まで、脳内麻痺していた日本人には見られない事だ。最近の中国のアジアカップに対しては、極左翼のマスコミさえもが、日本を意識させる報道をしているのを見ても、国全体が変わっている事は間違いないのだろう。まあ、世界が不安定になりつつある今、防衛本能が起動して、準備態勢に入っているだけなのかもしれないが。
イラク戦争アメリカとの同盟強化などに後押しされて、日本が軍隊を持つ事も近い将来実現する流れにあるが、日本人は「一途な所」があるので、軍隊、政府が力を持ちすぎる事だけは気をつける必要があるのは間違いないが。